舞台 砂の女について3
終始、砂の中で閉じ込められた男と
そこで暮らす女との会話で成り立つ話しだから
演劇でそのままやっても面白くない
そこで生活している間の
男の妻(原作でもただ妻がいるとしかない)
どんな女か出して来たり(シルエットと声だけで
都会の女とわかるし、冷めた関係ともわかる)
町田マリーが良かった
男は教師なのだが失踪してどうしたのか
話し合う教頭と同僚とか、この会話が笑える
妻が相談した警察官2人と立小便しそうでしない男
とか原作にない登場人物のおかげで
トーンが変わり飽きさせない
とにかく砂の女は主役が砂なんだから
ずっとパラパラと砂が降っていなくてはならない
始終イライラしてる男と野次馬の村人にこっちも
イライラしてくる
原作にもある外に出る為に村人があれを見せろと
いうシーン、流されているように見えた女が
いきなり感情を出す、梯子を作ると言って
家を壊そうとする男に怒るところ
緒川たまきが一気に強くなってお見事だった
罰が無ければ逃げる楽しみもない
この文章の意味
今の世界が辛すぎて逃げたくなる気持ちは
罰を受けてるのか
やはり安部公房は難解
舞台は可視化されることで観る人に
影響を与えるすごい芸術だと思う
#演劇